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日本とは異なる海外での名刺の扱い

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日本とは異なる海外での名刺の扱い

海外でも広がる名刺の文化

名刺というものは、日本の大事な文化のひとつです。海外で通用しないといわれてきましたが、現在はそんなことはありません。多くの国で使われるようになりましたが、日本とは異なる文化を持つ国々です。そのため、扱いが異なる部分があったりすることは理解しておかなければいけません。ただし、日本での商談ということであれば、対等な立場であれば、合わせるのは海外の方々です。逆に日本から海外に出ていった場合には、海外のマナーに合わせましょう。

何も卑屈になることはありませんし、すべて海外のマナーにすることはありません。郷に入れば郷に従えという言葉は、When in Roma do as the Romans do.となり、ローマにいる時には、ローマ人がするようにしなさいとなります。日本だけのことではありませんので、そこまで気にすることはありません。

気にすることの部分としては、海外でも名刺を使われるようになってはきましたが、その扱いの違いはかなりあります。大事なものとして扱われることも増えていますが、メモ代わりとして考えている人も少なくありません。文化の違いなんだと思い、メモを取った分だけ見ることがあるだろうと解釈してしまうことが重要です。ただし、逆はやってはいけません。メモと思って使うのはもってのほかです。日本人の名刺の扱いは丁寧だと思っている人もたくさんいますので、マナー違反をすれば逆に注意されることもあるかもしれません。相手の顔だと思って、できる限り丁寧に扱っていくことが大切です。

日本とは異なる海外での扱い方

海外での扱いということを考えると、日本のようにいきなり名刺を差し出したりするところから始まることはありません。これはなぜかといえば、まずは握手から始まるからです。文化の違いですが、握手をしながら名乗りあうというのは、マナーであるといえるでしょう。ちゃんと微笑みながら握手をすることも忘れてはいけません。実はこの微笑みにも意味があり、悪意はない、敵意はないという意味を持っています。つまり、隠し事はしませんよという挨拶になるため、必ず微笑みながら握手することが大切です。

そのうえで、名刺の交換をしてもいいかという話をします。Could I exchange business cards if you don’t mind? といえば、簡単でしょう。ただし、ビジネスの場でなかった場合には、social cardとなることには注意が必要です。人によっては、プライベートは使い分けをしている例があります。こちらは、住所などが入っていません。個人的に使う名刺であり、別の使い方をしていることを理解しましょう。名前を名乗るときには、相手の名前を確認することも忘れてはいけません。微妙に呼び方が違うこともありますし、長い名前であるがゆえに、愛称で呼んでほしいという人もいるからです。発音なども確認するといいでしょう。

日本では、会議などでは出席者すべてと名刺交換をします。海外では、こうした交換が無駄であると考えることがあり、主要なメンバーだけ交換することも珍しくはありません。他にも、個別に交換するという形を取らず、出席者全員にトランプのように配ってしまうこともあります。その方が時間もかからず効率的だと考えているからです。だからといって、軽視しているわけでも何でもありませんので、あまり気にしないでおくことも必要です。アメリカ以外でも、多くの国で使われるようになってきています。ですが、日本ほど細かいルールはないため、気にしすぎるときりがありません。

見習うべきポイントが詰まっている

海外の名刺を見てみると、非常におしゃれで表現力豊かなものが多くなっています。日本のように形式にこだわっているというよりも、自己表現の一部として利用されていることが多いといえるでしょう。シンプルな中にも表現が詰まっており、日本でも十分に参考にできるデザインが多数あります。発想力の以外から、折って曲げて立体化させるようなものもありますし、真四角のものもあり、いろいろな表現をしているといえるでしょう。紙質もさまざまで、エンボス加工しているようなものもあったりします。

ある程度共通しているところは、シンプルなデザインの中に伝えたいことが詰まっているというところです。日本人の悪い癖として、何でも情報を詰め込みたがります。ですが、必要な情報を視覚情報として伝えることを、再認識することができるでしょう。特に余白の使い方という点では、日本人は見習うべき点が多数あります。

強弱のつけ方がはっきりしているというのもあるでしょう。アルファベットであるということもありますが、ロゴを前面に出し、裏面に小さくまとめるということも良くおこなわれます。漢字よりも認識しやすいため、色を使いやすいところもあるでしょう。すべて真似をしたりする必要はありませんが、こうした発色や強弱に関して取り入れてみると、シンプルながらはっきりした印象を残すことができるようになるはずです。

ライオン印刷
WRITER
ライオン印刷スタッフ
印刷業界10年以上の大ベテラン。お客様にご入稿いただいたデータのチェックや校正をはじめ、ONdesign(オンデザ)のデザインテンプレートを作成したり、X(@Lion_meishi)の中の人だったりとマルチなスタッフです。