名刺は自分をアピールしたり、逆に相手のことを知ったりするのに不可欠なビジネスツールです。したがって、必要なときにすぐ出し入れできるように管理しておきたいもの。名刺がきちんと管理・整理されていれば交換がスムーズに行えることはもちろん、相手の連絡先を素早く確認することもできます。名刺の管理方法には、アナログでの方法とデジタルでの方法との2パターンに分けられます。今回は、「アナログでの管理」と「デジタルでの管理」の違いや注意点について紹介していきます。
アナログでの管理方法
名刺をアナログな方法で管理する場合は、アルバムやカードブック形式のもので管理したり、箱型の収納ケースに入れて管理する方法が一般的です。これらの管理道具は文具店や100円ショップなどで手軽に購入することができるので、活用しているという人も多いはず。
アナログな方法で名刺を管理するメリットは、なんといっても「特別な機器が必要なく、わかりやすく管理できる」ということです。デジタルでの管理方法の場合、名刺データの読み込みに必要な機器と文字データの認識ソフトを使う必要があります。人によっては、その手間を面倒だと感じてしまう可能性があります。しかし、アナログな方法で管理すると自身でわかりやすいように整理しておけるため、下手にデジタルな方法で管理するよりも手間が省けます。
「名刺自体が少なめなので、アナログでの管理方法でも事足りる」という人もいます。自分で管理したほうがわかりやすく手に取りやすいという人、名刺の数がそこまで多くないという人は、アナログでの管理方法が向いているといえます。
アナログ管理のデメリット
アナログでの管理方法では、自分自身でわかりやすいように名刺を整理しておくことができます。しかし、その反面「名刺が増えると管理が大変」、「かさばる」といったデメリットがあります。また「必要な情報を探すのに時間がかかる」、「時間が経つと名刺の紙が変質してしまう可能性がある」といったデメリットもあるので、あまり整理整頓が得意でない人はアナログでの管理方法は向いていません。
デジタルでの管理方法
最近ではスマートフォンやタブレット端末が一般に広く普及しています。専用のアプリを使って、さまざまな媒体の情報を電子データ化して持ち歩けるようにもなっています。名刺の管理もその例にもれず、名刺をデジタルデータ化し、より便利に管理することができます。
デジタルでの管理方法には、「かさばらず省スペース」、「スキャンしてデータ化するだけなので簡単な操作で名刺の保存・管理ができる」というメリットがあります。データでの管理になるため、整理整頓が得意でない人でも簡単に名刺の管理を行うことができます。くわえて、名刺の情報をデジタルデータ化すれば、アプリが開ける環境であればいつでも必要な情報を確認することができます。
デジタルで名刺を管理する方法自体は少し前からあったものの、手動でデータベースを入力したり、データが作成されるまでに時間がかかったりといった問題点もありました。しかし、最近は名刺の管理により適した専用のアプリが登場しています。名刺管理用のアプリにはそれぞれに違った特徴や機能があり、アプリによって管理方法が微妙に違ってくることがあります。
代表的な機能は、「名刺をスキャンしてデータの読み込み、作成までを一気に行える」というもの、「必要な名刺の情報をすぐに検索できる」というものです。これらの機能はほんの一例です。それぞれの名刺管理アプリを比較して、どのアプリが自分の管理方法にあっているかを考えましょう。
デジタルで名刺を管理する際のデメリット
デジタルでの名刺管理は非常に便利ですが、そこにはもちろんデメリットもあります。一例としてあげられるのが、「名刺データの原本が整理されていないと、アプリが開けなくなったときに大変」ということです。デジタルでの管理方法はアプリの動作に左右されるので、アプリに不具合が起これば今まで保存・管理していたデータが破損してしまう可能性があります。
さらに、「名刺に記入されている個人情報のハッキング・盗難・漏洩」といった問題も起こりえます。一部の管理アプリの中には、読み込まれた個人情報を抜き取ったり、流出させたりする悪質なアプリも紛れています。もちろん、そのようなアプリはほんの一部ですが、アプリを選ぶ際には警戒心を持つことが大事です。悪質な名刺管理アプリを見分ける基準の1つとして、「連絡先へのアクセスの許可を求めてくる」というものがあげられます。許可すれば、いつの間にかスマートフォンや電子端末から個人情報が抜き取られてしまう可能性があるので注意しましょう。
自分に合った管理方法を
アナログとデジタル、どちらの管理方法にもメリットとデメリットがあります。自分はどの管理方法が向いているのか、どの管理方法が快適なのかを考えた上で管理することが大事です。