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名刺のデータ入稿方法と注意点について

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名刺のデータ入稿方法と注意点について

名刺作成を外部へ依頼する方法は、いくつかのパターンがあります。全てを外部へ委託する場合でも、名刺のデザインと印刷をそれぞれ別の会社へ依頼する場合、名刺のデザインと印刷を両方請け負っている会社へ依頼する場合に分けられます。さらに、名刺のデザインは自社で行って印刷だけ外部へ依頼する、というパターンも考えられます。

名刺のデザインと印刷を一括で行ってくれる会社へ依頼する際には必要ない工程ですが、印刷のみを依頼する際には、“データ入稿”というプロセスが必要となります。ここでは、データ入稿についての注意点などについて紹介します。

データ入稿とは

名刺作成にかぎらず、何かしらの原稿や制作物を印刷工程に回すことを“入稿”といいます。例えば文章媒体の入稿であれば以前は紙による入稿が一般的でしたが、これに対してデータで提出する“データ入稿”というものが現在では多くなっています。名刺印刷の場合は印刷するための図面を提出しなければならないので、一般的にはデータ入稿が行われます。

データ入稿の際にはさまざまな注意点があります。まず、気をつけたいのはデータの容量です。印刷会社によって、取り扱いが可能なデータのサイズが決まっており、規定のデータサイズを超過している場合は注文を断られてしまう可能性があります。そのため、印刷会社のウェブサイトなどでよく確認し、入稿可能なデータサイズに収める必要があります。

ファイル型式にも気をつけなければなりません。印刷会社によって対応しているファイル形式には違いがあります。例えば、「PDF」という型式にだけ対応している印刷会社もあれば、「JPEG」や「TIFF」などを推奨している印刷会社もあります。入稿の際には、ファイル形式の種類に注意を払う必要があるのです。変換の仕方などは、印刷会社のウェブサイトを見る、あるいは直接問い合わせることで確認できます。

データ入稿の利点

データ入稿により名刺印刷を依頼する際は、多くの印刷会社が“完全データによる入稿”を推奨しています。完全データを用意することにより、スムーズに印刷できるからです。

完全データとは何かしらの調整を加えることなく、そのまま印刷できる状態のデータを指します。完全データを入稿してもらうことで、印刷会社は内容を修正することなくすぐに印刷へ回すことができます。修正の手間を省くことで、印刷から納品までのスピードが短縮されたり費用を安価に抑えることができたりといった利点が発生します。名刺の用意は会社にとって必要なことですが、できれば費用は削減したいところ。完全データを入稿することで、コストカットを実現できます。

データ作成の際の注意点

上記に紹介した2つの点は、印刷会社へ入稿する際に確認したい注意点です。データ入稿を入稿する段階で注意したい点も多くあるので、以下に紹介していきます。

文字をアウトライン化しているか

氏名や会社名などの文字データは、アウトライン化して入稿することが推奨されています。作成例と印刷会社のパソコンの環境に差異があった場合、文字データが正しく表示されない可能性があります。アウトライン化とは、文字を文字データではなく画像データとして扱うようにすることを指します。画像データとしてパソコンに認識させることで、そういった不具合が起きなくなるのです。

画像を埋め込んでいるか

データ入稿の際には、画像データが埋め込み処理をされているかどうかも重要となります。埋め込みとは、簡単にいえば画像データが名刺データと一体化している状態を指します。埋め込みをしていないと、別のデータからリンクを貼って表示させているだけに過ぎず、リンク切れを起こした際に画像が表示されなくなってしまうのです。

3mmの余裕があるか

名刺は91mm×55mmのサイズが一般的です。そのため、データ作成の際にもこのサイズで作成することになります。しかし、実際に印刷を行った場合は最大で1~3mmのズレが発生する可能性があり、外枠ギリギリに文字を配置していた場合は少し切れてしまうことがあります。これは印刷の際には必ず発生する誤差なので、どの印刷会社も切れてはいけない文字やデザインは3mm以内に収め、さらに3mmの塗り足しを推奨しています。3mmの余裕を持たせてデータ作成をすることで、レイアウトを崩すことなく印刷することができます。

カラーモードはCMYKになっているか

カラーモードはCMYKが推奨されています。カラーモードにはほかにRGBがありますが、CMYKとは色の表現方法が異なるため、RGBで作成すると実物との色合いに大きな差が出る可能性があります。CMYKで作成してもパソコン画面と実際の名刺では多少の差が出ますが、印刷の際のインクがCMYKなので、形式を統一することで差異を抑えることができるのです。

印刷会社の注意点をよく確認すること

以上に紹介したものは、名刺のデータ入稿の際に注意したい代表的なものです。印刷会社によってほかにもさまざまな注意点があるので、ウェブサイトで確認したり問い合わせたりして漏れのないようにしましょう。これらのデータ作成の方法も、印刷会社に確認して教えてもらうことができます。

ライオン印刷
WRITER
ライオン印刷スタッフ
印刷業界10年以上の大ベテラン。お客様にご入稿いただいたデータのチェックや校正をはじめ、ONdesign(オンデザ)のデザインテンプレートを作成したり、X(@Lion_meishi)の中の人だったりとマルチなスタッフです。