裏移り(色移り)とブロッキング
当ページでは印刷物によくある問題の「裏写り(色移り)」と「ブロッキング」についてのご説明、およびその対策についてご説明しています。
特に、裁ち落としデザインを印刷される場合は、ご一読いただくと不具合の発生を抑えることにつながります。
また裁ち落としデザインに不向きの用紙なども合わせてご紹介しておりますので、用紙選択の参考としてご確認ください。
裏移り(色移り)・ブロッキングについて
裏移り(色移り)・ブロッキングのご説明と、発生しやすい傾向にある用紙をご紹介いたします。
裏移り(色移り)とは
印刷物を重ねたときに印刷面が上の紙の裏に移ってしまうことです。
断裁時の圧力や紙の折曲げや擦れ、断裁カッターを抜く方向などにより、重なり合う印刷物の表面や裏面、断裁面などにインクやトナーが移ったり、折曲げや擦れ、剥がれで発生する色の付いた細かい紙粉が表面に付着してしまう現象のことです。
- ケント系用紙(クラーク70-F180kg・FKスラットR225kgなど)
- マット系用紙
ブロッキングとは
重なった紙同士がくっついてしまう現象のことです。
ブロッキングした用紙は、剥がす際に印刷面が剥がれてしまうことがあります。
- コート系用紙(エスプリSS系・アートポスト220kgなど)
保管時のご注意
紙種・保管時の湿度・温度等によって剥がれやすさは変化しますが、保管時にはなるべく高温多湿を避け、擦れない様、圧力のかからない状態にしてください。
裏移りに関するご注意
印刷工程上で裏移りを防ぐために十分な注意を払っておりますが、用紙の性質上で凹凸があったり、局部的な力が加わったりするとその部分で裏移り現象が発生することがありますので裏移りを完全に防ぐことはできません。
上記により、裏移りが原因の刷り直しは対応しておりませんので、あらかじめご了承ください。
下記にて裏移り(色移り)を軽減するデザイン例を記載しております。
ご一読のうえデータ作成をくださいますようお願いいたします。
裏移り(色移り)を軽減するデザイン
裏移り(色移り)が発生しやすいデザインと、対応策についてご紹介いたします。
「ベタ面の裁ち落とし」のデザインや色ベタなど背景色の面積が広いデザインは避ける
「ベタ面の裁ち落とし」の【外側3mm】の塗り足しを避け、仕上がり線から【内側3mm】の印刷切れ余白線以内にすべてのデザインを収めることをお勧めします。
両面印刷の場合、裁ち落としデザインやベタ面が広いデザインの方をテンプレートの表面へ配置する
テンプレートの配置を表裏逆にするなどで裏面のベタ面裁ち落としのデザインは避けることをお勧めします。
この手法は両面印刷を選択時のみ対応可能です。
片面印刷をご選択の場合は、デザインデータが表面のみとなるため対応できません。
裏面の「ベタ面裁ち落とし」のデザインは避ける
「ベタ面裁ち落とし」のデザインはなるべく避け、表面だけにとどめることをお勧めします。
表・裏のある用紙についてのご注意
表・裏のある用紙を選択された場合は、テンプレートの「表・裏」の指定位置どおりにデザインしてください。
誤って表裏を逆配置でご入稿された場合でも、ライオン印刷では刷り直し対応はできませんので、ご注意ください。